大森の公式

大森公式を導出してみます。
大森公式は、初期微動継続時間から震源距離を求めることができる式です。
まず、震源距離 \(d\)、P波の速度 \(v_p\)、S波の速度 \(v_s\)、初期微動継続時間を \(t\) とします。

P波の到着にかかった時間 \(t_p=\dfrac{d}{v_p}\)…①

S波の到着にかかった時間 \(t_s=\dfrac{d}{v_s}\)…②

初期微動継続時間 \(t=t_s – t_p\)
\(=\dfrac{d}{v_s}-\dfrac{d}{v_p}\) (①, ②)
\(=\dfrac{v_p – v_s}{v_p \cdot v_s}d\)
よって
\(d=\dfrac{v_p \cdot v_s}{v_p – v_s}t\)
\(k=\dfrac{v_p \cdot v_s}{v_p – v_s}\) とおくと
(\(k\) :大森係数)

∴ \(d=kt\) (大森の公式)

この式は、初期微動継続時間と震源距離は比例関係にあることを意味しています。