理化学研究所が、トポロジカル絶縁体で電気磁気効果を初めて観測しました。
トポロジカル絶縁体は内部に電流は流れず表面のみに電流が流れる物質。特に磁性元素を添加した磁性トポロジカル絶縁体では磁場をかけると絶縁体の部分にも磁場の変化量に比例した電荷が流れます。この現象は「ラフリン電荷ポンプ」と呼ばれ、米国のロバートB.ラフリン教授(1998年ノーベル物理学賞受賞)が理論的に提唱した現象です。今まで、試料作製の難しさから、磁性トポロジカル絶縁体におけるラフリン電荷ポンプは観測されませんでしたが、今回の観測で、絶縁体の薄膜試料の表面上下に電流が流れていることが確認されたとのことです。