井上 靖の天平の甍(てんぴょうのいらか)読了。
天平の昔、遣唐使船で唐に渡った留学僧、普照(ふしょう)と栄叡(ようえい)。無事に帰還することも難しい彼らが命がけで授戒の師、鑑真を日本に招聘する話です。
仏教で僧や尼が守らなければならない決まりを戒律といいます。正式な僧になるためには授戒という作法が必要でしたが、当時の日本には戒律を授けることができる戒師がいませんでした。
753年、困難を乗り越え6度目の航海で鑑真一行は日本に上陸します。奈良に入った鑑真は天皇や皇后をはじめ多くの僧に戒律を授けました。その後、唐招提寺を開き仏教の普及につとめました。
唐招提寺には、弟子たちによってつくられた鑑真和上像が今も安置されています。
唐招提寺には、奈良~天平時代の遺物が多く残されています。
金堂は創建当時のもので、すでに1200年以上がたっています。