素数ゼミの生き残り戦略

「素数ゼミ(周期ゼミ)」と呼ばれる一群のセミたちは、13年や17年といった素数年のみ地上に出現するというユニークな生態を持っています。
異なる素数周期を持つセミが同時に羽化するタイミングは、最小公倍数が大きくなるという数学的な性質により滅多に起こりません。例えば、13年ゼミと17年ゼミが同時に羽化する周期は221年です。つまり、素数ゼミたちは、異なる素数周期を持つセミ同士が出会う機会を極限まで減らすことで、交雑による遺伝的多様性の低下を防いでいるのです。これは、長期的な生存戦略にとって非常に重要です。

今年アメリカでは素数である13年や17年ごとに現れる素数ゼミが大量発生したそうです。
というのも、13年と17年の素数ゼミの羽化のタイミングが13×17=221年ぶりに重なったためです。